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■ビルバオのグッゲンハイム美術館 |
町中にある「グッゲンハイムはこっちよ」案内版。市の「やる気」が感じられる。 カフェ。おくがレストラン。外にテラスもある |
グッゲンハイム財団という団体にもすごく興味を持ちました。グッゲンハイム美術館は美術館というよりテーマパークです。「美術を鑑賞する場」と言うよりは、「ここで時間を過ごしてお金を使ってもらう」ための工夫がすごくなされているからです。 |
エントランス 吹き抜けにオブジェが。 カフェやレストランもおもしろい。 |
■デザインホテル グッゲンハイム美術館の目の前に、おしゃれな建物があって「何かな?」とおもったら、ホテルでした。しかも5つ星。あまりにもデザイン的にきれいで面白かったので、泊まるつもりはなかったけど、値段を聞いて部屋の中を見せてもらいました。そしたらカッコよかった。目の前はグッゲンハイム。窓からは建物が見えます。 ちょうどこの時期ビルバオはカーニバルで、町中の宿泊施設が満杯状態。そういう事情もあって、このホテルに二泊しました。 さすが5つ星、当然ベッドなどの設備や、館内の待遇は折り紙付きですが、ここはいわゆるデザインホテルで、随所に気の利いたセンスがちりばめられています。 机や椅子の配置、インテリア、バスタブの形やカーテンなどの内装のセンス、それにシャンプーや歯ブラシなどのアメニティ、どれも1つのコンセプトに則ってデザインされていて、きれいでかつ機能性にも優れています。そしてユーモアがあります。たとえば階によってテ−マカラ−があって、客室も含めてフロア全体がその色で統一されていたり、ベッドレディのときに花を持ってきてくれたり、おもちゃの人形をおいていったり。 やりすぎなかんじではなく、慇懃でもなく、とても居心地がいいようになっています。 【この町のホテル】 GRAN HOTEL DOMINE BILBAO (ホテル★★★★★) 199E(25000円) ●朝食/なし トイレバスあり。でかい。 冷暖房/あり 接客/いいかんじ 立地/グッゲンハイムのまんまえ。窓からの眺めがグー。清潔さ/とてもきれい 「ひつひつ」と名付けられ、今も旅のお伴として活躍中。 |
窓からの眺め バスタブ、洗面台もかわいい。アメニティも統一されたデザイン。机にはナカミチのCDプレーヤーが。 ベット超デカい。 珍しいものはとりあえず試してみる... |
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【はみだし】 ★昨今の民族紛争はアラブやイスラムばかりが取りあげられますが、実は民族紛争的な火種は先進国集団のヨーロッパにも数多く見受けられます。ここビルバオのある地方一帯はバスクとよばれています。バスク独立を目指す過激な党があったりして、実は政治的に不安定な地域でもあるのです。過去に何度かテロがあったり小さなもめ事はたえません。しかし最近は「バスクの誇りはそのままに、スペインに属していた方が、なにかと得だ」と考える人たちもかなりいます。そういう人たちへのアピールとして、スペイン政府や市が政治的な意図としてグッゲンハイム美術館を誘致したり、この川沿いの再開発にたくさんのお金が投入されたりした側面があるような気がします。この地域は貧乏なわけではなく物価もそれ程安いわけではありません。裕福層を中心に「大人な判断」をする民意があるのかもしれません。 |
リスボン | トゥールーズとニース |