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■ラパスへ12時間のバスの旅 ウユニの町に一泊して次はボリビアの首都ラパスに向かう。 バスに乗って12時間。 きのうまでのハードな国境越えを終えて改めて眺めると、そこにはやっぱり赤茶色の乾いた大地。車輪で付けた一本の道だけが、果ての果てまで続いてる。まるで地球の輪郭を見てるみたい。 日本の音楽を聞きながら流れてく景色はなんだかすごくなつかしかった。 「らいおんはーと」が、なんでこんなにしみるんだろう。 サンペドロからウユニ、そしてラパスへ。これまでの3日間はただただ夢中で過ごしてきたけど、不思議なことに後から後からじんわりと思い出が湧いてくる。やはり体ごと感じたことはシミかたが違うらしい。 自然のスケールの大きさ、人のあったかさ。頭で感じるより先に感情が湧いてくる。 きっとこの景色は忘れない。(サナ) |
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■ウユニのバスてい。オルーロ経由で8時間というが、あんのじょうバスが2時間おくれて到着、アーンド、2時間の遅れで12時間。 ■バスはご覧のように旧式。天井に荷物を積み、車内はぎゅうぎゅう。 悪賂ため(というか道なんかない)けっこううるさいし、めちゃくちゃ揺れる。キャサリンとスティーブもいっしょ。■菓子くったり、音楽聞きながら行くんだけど、なんせながーい。日本の感覚じゃ、誰も耐えられないだろうな。することなくなって、でも余りの景色に見とれて、いろんなことを考えた。あまりのすごい景色なので勝手に頭の中にいろんなことが入ってくる。バスは窮屈だけど、気分よかった。 |
■途中で水補給。ぼわーって出て(写真右)大変なことに。雨ふらないから水たいせつなんだぞ。
■ここは天国に近いのか地の果てか? 遠くに来たなあ。 日本との時差12時間、日本から一番遠いところ。標高4500m、一日の温度差30度、雨も川も池もない。細い針みたいな草がへばりつくようにまだらに生えている。 人の気配もなく、空は雲一つなく真っ青ですこし恐くなる。断崖絶壁の崖、ものすごい逃げ水のむこうに赤茶色の美しいいくつもの山々が蜃気楼のようにそびえる。タイヤ跡だけが目印、道とは言えないような地図がかけない道がぐねぐねに続く。クルマからほおりだされたら一日も生きていけない石だらけの不毛の砂平原が延々と続く。 こんなところで、なぜか聞くスマップの「ライオンハート」をどう表現したらいいのだろう。ちょっと泣きそうになる。 空が近い。青い。太陽が近い。暑い。自転車ほどの速度でバスは行く。 曲がサンタナの新しいCDになった時、山を一つ越えた。 また延々と平原が続く。 |
■途中の休憩はたった2回。最初の休憩は鉱山の街。もうすっかりさびれてる。■鉄道の線路があったが、今は使われていない様子。■カメラをむけると笑顔のこども。歯がなくてなぜか鼻血。■ここで買ったパンはうまかった。 |
■なんでもやでコーラとかおかしとかバスで食べるものをかう。■あかちゃんヤギを鞄に入れてるおっちゃんがいた。ほ乳びんでミルクを。■牛とかいるから生活してるひとはおおいんだろうな。 |
■このあとえんえん休み無しに6時間くらい走り、夕方頃やっと鋪装された道に。ひも暮れたころにわりと大きな街で休憩。コンクリートの建物。トイレも水洗だった。コーラが冷えてた。それまでは冷蔵庫がないのでコーラはぬるかった。 |
■ラパス 天空の街 夜9時にラパスについた。ウユニからガタガタ道をぼろぼろのバスではしること12時間! ようやく見えてきた標高3880mのラパスの街はすばらしい夜景。ラパスの街は強烈な盆地だ。山を超えて街に入ると、すり鉢状の街の表面すべてが明かりで素晴らしい。あっけにとられる。こんな山の上にこんな大きな都市があるとは。 |
【はみだし】★サンペドロからウユニへのツアー、そしてこのラパスまでへのバスの旅は、今回の旅行の中でもすごく心に残る光景と経験です。風景はみてのとおり「何もない」という強烈な自然。暑く、標高が高く、むき出しの地肌。 観光地でもなく、なにもなく、不便で、寒くて恐い。ほおりだされたら一日も生きていけないような砂漠。そんな厳しい環境で生きる、ボリビアの牧歌的だけれど力強く、きさくな人たち。けして裕福ではないけれど、素朴でほこり高く、笑顔の美しい人たちが多かった。 こういう地獄のような環境に、なんとなく天国を感じたのはなぜだろう? |
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