POKHARA 【DATA】
[広さ]

★★
各村
は小さい。コッツウォルズ地方全体もそれほど大きく感じない。

[物価] ★★★★★
105%東京 。高い!
[人の
よさ]
★★★★★
[治安] ★★★★★
良い。
[移動容易度] ★★★★
レンタカーでの移動は快適そのもの。高速代、駐車場代がまったくかからない。
[総合おもしろさ@せつ]
★★★★
[総合おもしろさ@さな]
★★★★★
2002 July 19-21 3days

■コッツウォルズの村をレンタカーで
なぜこんなに美しいのか? イギリスは美しい。驚くべき美しさ。 イギリスは昔、産業革命の時に森や林を徹底的に伐採し尽くしたと聞いたことがあります。その後、林や森を植林によって復活させたとも。真偽の程は調べていないのでわかりませんが整然と整備された林や畑を見ていると、さながらゴルフ場、いや国全体が庭じゃないのかと思ってしまう程です。とにかく、車窓から広がる景色をみると、目障りなものが本当に何も無いのです。ほんとうに。たまに送電線やさくを見ますが、景色をさえぎるほど、はなばなしいものではありません。アドボードと言うんでしょうか、畑に立てられた、でかい看板みたいな広告も絶対ありません。
またおどろいたのは道。信号も極めて少なく交差点はロータリー方式。渋滞知らずで道は広く、運転のマナーはすばらしい。アジアであれ程聞いたクラクションを結局一回も聞いていない。ほんとうに。
いやあ、横断する人を待ち、道を譲り合う。普通の事がこんなに紳士的、いや素敵なことと思わなかったよ。

さて、こんなに美しい景色には当然理由があります。背景にはナショナルトラストという団体の存在があるのです。 今回のイギリス旅行のテーマはその[ナショナルトラストが所有する名所を訪ねる旅]、イギリスのいなかを訪れる旅です。
サナイチが持ってきた「ナショナルトラスト」の本を手がかりに、地図やガイドブックをにらみながら行ってみました。なんせ、手がかりはその本の中の本の数行の記述、たとえば「チッペナムからくるまで40分程の小さな村、レイコック...」みたいな記述から、このレイコックに行くわけです。レイコックなんて言う土地の名前は、ぼくらのもってる「ヨーロッパ」ひと括りのガイドブックに載ってるわけありません。で、まずチッペナムと言うのがどれほどの町なのか、また英語のスペルもわかりません。わからないのですが、宿にある大きなイギリスの地図で調べ、行き方とかをメモします。ぼくらの持ってるイギリス全土の地図ではのってないような小さい国道です。想像してたより遠かったりして、けっこう大変です。でも、そんなかんじで、その過程がけっこう楽しかったりするわけです。

■レンタカーをかりるぞ
イギリスは日本と同じで左ハンドル、運転マナーも良い国。今回のような電車やバスで行けないところはレンタカーがおすすめとガイドにあったので借りてみる事にしました。結果をさきに言うとこれが大正解! 
まず値段。一番小さいオートマのクルマが一泊24時間だいたい35ポンド約7000円。そんなに安くない電車やバスで、時刻表を調べて重い荷物を抱えてノロノロいくことを考えれば、ぜんぜんOKでしょう。計算外だったのはガソリン。高いです。リッタ−160円くらいかな。日本より高いね。それと免責の保険。これが一日7ポンドで4日で4800円。嬉しい誤算は、イギリスは土日レンタカーのお店が休みなのです。したがって土曜日半分と日曜日のフィーが免除になります。タダなんです。けっきょくGMのクルマを金土日かりて月の朝8時返しでモロモロこみで81ポンド、16000円。
で、道は快適そのもの。田舎とはいえ、道路の整備され具合は半端じゃありません。地図で調べた道順通り簡単に行けます。なぜか。交差点がないのです。地図上に記載されている地名はほぼロ−タリー名、したがってロータリーがあるところで次に行くべき地名を探すだけ。そこに進めばいいんです。方角を気にする必要がない。読みそこねても、もう一周ロータリーを回ればいい。ぼくらは読むのが遅いのでぐるぐる何周もして、目的の方向に進みました。
この法則に気付いてからは、地図をみて「ソルスベリ→チッペナム→......」と名前をメモするだけ。簡単です。 さらに、観光地や名所を指し示す標識があって、これが茶色なので、それを気にしていれば、だいたいたどり着けます。 目的の町についたらそこでは速度を落とす決まりです。30マイル。約40キロ。ヨ−ロッパはだいたいどこでもそうですが、昔の城壁が環状道路になっていますので、そこを回ればだいたい町が把握できます。
運転のマナーはいいし、トップシーズンの土日なのに渋滞が全くなかった。 しかも高速道路や駐車場のお金が一度もかからなかった。 それにいい景色のところでは道ばたでちょっと休憩したりできるしね。
■ナショナルトラスト
19世紀の産業革命によって人々が物質的に豊かになった反面、自然破壊や公害など様々な問題で、かつての自然環境が脅かされるようになりました。そんなときに、心ある人たちがイギリスの美しい景観を維持するために土地を買いはじめました。やがてその考え方に共鳴する人たちがお金を寄付するようになって、できた団体がナショナルトラストです。以降、王室の協力などもあって、イギリス国中に存在する美しい自然環境のほとんどがナショナルトラストの所有になっています。 現在もメンバーを募集しています。
こういう保護地域に立ち入るのにはメンバーでなくとも入場料などは一切かかりません。ただそこに自然があるだけです。
クルマではいってはいけない場所など決まりはありますが、極めてオープンです。みんな自然の中でピクニックしたりハイキングしたり実に自由で優雅です。
敷地内にはほとんどゴミ箱もありませんが、ぜんぜんゴミが落ちていません。ほんとに。これはほんとうにすごいことです。風景も美しいですがその後ろにある人の心も美しい。美学ですね。今までこんな国は無かった。


すごくきれいな景色がどこまでも。恐るべしイギリス

茶色の標識は観光名所。



ソールスベリから二時間、チェルトナムという村を過ぎて、そこからBの道(イギリスには広さと規模によってAとB二種類の道がある。国道と県道みたいな感じかな。)でしばらくいくとその村はあります。周り一体がナショナルトラストの敷地です。
村自体は小さく、古い教会があって、その周りに家々があるというかんじ。 この村を有名にしているもう一つの理由、ネガとポジの写真をがここで発明されたそうです。昔のそのお屋敷がミュージアムになっています。
家々は中世そのまま、ほんとに古いのですが、道はふつうに鋪装されていて(あたりまえですが)ちょっと興醒めするような空間になってしまっています。家屋はB&Bやレストラン、パブ、おみやげものやになっています。今はハイシーズンなのでB&Bがすごく高くて(一泊二万円くらい)とても泊まれませんでした。


レイコックのお店。家なみがとてもきれいだった。

あべさんのみきちゃんのお土産をここで買った。「本気カントリー」

どの町も花がきれい。右はちいさなお店。なんでもや。

日曜の朝はバザー。自家製のバタ−、ジャム、野菜、ベーコンなどなど。

焼き物や。なかなかいいものもありますが、デザインは日本の勝ちかな。


■レイコック村から宿探しの旅?
今日の目的は取りあえずレイコックだけだったので、宿を探しに。ところが 町中はどこも満員かすごく高いので別の町へいくことに。とりあえず近所で一番でかい町、バースへ。この町はお風呂をあらわす単語のbathの語源になった町だそうです。
が、ここもまた宿がどこも一杯で、ほんとうに一杯で、なんの観光もせずにドライブしただけでスルー。街道沿いへ。すこしはずれたところにB&B発見! 40ポンド。ここを今日の宿にすることに。でもせまい!  まあしかたがないなあ。気をとりなおして近所のパブでうまいビールをのんで寝ました。ラグビーチームのパブで、がたいの多い人が多かったのは気のせいかな。

■パブのこと
さて 、イギリスどこでもお世話になる、このパブと言う文化、気に入りました。
ビ−ルが何種類もあって、食べるものもいろいろ。とくにジャケットポテトという、ふかしイモにいろんなもの(チーズとかコールスローとか)をかけたのが旨い。イギリスは物価が高いので、レストランで食べると、チップやなんやかんやですぐ6-7000円くらいになってしまう。パブだとビールのパイント(だいジョッキかな)が2〜300円、これにおつまみがひと皿1000-1400円くらい。これがすごいボリュームなので、日本人的には二人で1皿、半分ずつで丁度いい。あとでウイスキーのんだりコーヒーのんだりして2人で合計3000円くらいかな。 パブは観光客だけも店では無く、近所の人がいっぱい来ています。若い人ばかりか、お年寄りのおじいちゃんおばあちゃんが2人で来ていたりすると「いあや、文化なんだな」と感心するのでした。イギリスの田舎で日本人、とくに男は目立つので一回行くと二回目は覚えていてくれたりします。雰囲気が気に入らなかったりして、パブをはしごするのも楽しいです。

[この町のホテル]
B&B
45UK£(9000円)
朝食/つき トイレバス/in room 冷暖房/なし 接客/かんじのよいおばちゃん 立地/街道ぞいなので周囲になにもなし 清潔さ/よい
 



バ−スの町並み。ハイシ−ズンでどこも満室。仕方なく郊外へ。

あいかわらずきれいな雲と空。夏は9時ころまで日が沈まない。ラグビー場の近所のパブ。イギリスっぽいね。


コッツウォルズの上のほう、ボートオンザウォーターは軽井沢や伊豆高原のような町だった。けっこう大きい町です。小川が流れ、その周りに古い建物が点在。移築したのか、もともとこの町並みなのか不明。宿を探しても相変わらずどこも部屋なし。本当に部屋が無いので、お茶を飲んでクルマの美術館(こういうのがあるあたりが伊豆っぽい)を見てすぐ町をあとにした。また宿探しの旅。
しかしどこでも断られまくって、結局、ずっと南のキャッスルコームまで行くことに。今日はそこでクルマの中で寝ようと、半ば諦め状態。スーパーで買いだししたりした。
しかしほんと、恐るべしイギリスの夏!



川で泳いでる子供がいたぞ。けっこう寒いのに。

時計の下に1897年とありますね。だからなんだ! ていうか書くことないんだよね。


ここはほんとによかった。
コッツウォルズ村めぐりの中でいちばんよかった。
この村は村と呼べるかどうかわか、ほんとに小さな村です。Yの字の通りの両サイドに家々がならび、パブレストランが2つ、教会が1つ、B&Bがが4つほどある、そんなところです。
偶然見つけたB&Bは宣伝や登録をしていないB&Bで、たまたま部屋があいていました。
ここのオーナー夫妻はいつ子供や孫がかえってきてもいいようにと、予約を受け付けていないそうです。で、泊まりに来た人を見てから泊めるかどうかきめるそうです。そんなわけで偶然にも泊れたのでした。
しかもこの宿はつくりがとてもこじんまりしていて、清潔でカントリーな気分満載です。中庭や窓もなかなか乙女心をくすぐるつくりでした。
村に二軒しかないパブもなかなかで、ビールがうまかった。
というわけで短い滞在にもかかわらず、すっかりくつろいでしまった。行き当たりばったりの旅の醍醐味を、最高に味わえた瞬間でした。

キャスルコームでバスで来たという日本人の女の子2人組みにあいました。彼女達は勘違いして日曜を平日のタイムテーブルで調べてしまい、バスがなくて往生していました。結局僕らのクルマで一緒にソルスベリまで周る事にしました。その道中はなかなかに楽しかった。 まさこさん、かなこさんありがとう。

[この町のホテル]
B&B
45UK£(9000円)
朝食/つき トイレバス/out 冷暖房/オイルヒーター 接客/よい  清潔さ/グー
オプション/民家の部屋に泊めてもらう感じなので、私物とか置いてあっておもしろい。しかもなかなかセンスがいい。

朝いちど来て、村中のB&Bは満室だったので、一旦ボートオンザウォーターなどに観光に行きました。結局どこにも宿が見つからず、ここキャッスルクームならクルマで寝てもいいやということで、かえってきました。ダメ元でサナイチがこの小さな看板のB&Bを発見! 聞きにいきました。そしたらなんとあいていた! よかった! 宿の老夫婦も気さくでいいおじちゃんおばちゃんでした。



ここがにとまったB&B。本当に古い。僕らの部屋は屋根の窓のところ。

朝の定番イングリッシュブレックファスト。うまいよ。B&Bのオーナー老夫婦。
おじちゃん、ラグビーやってたんだって。


こじんまりしたあめ色のきれいな村。馬であるいてた。

花や川、橋、ふつうのものが普通にきれい。

左は昔のみちしるべ。右はパブからみたメイン通り。窓ガラスが古いので景色がゆがむ。そこがまたいい。

これが教会。小さい村なのに教会は堂々としたもの。川にあひるがいたりする。


キャッスルクームのやどでおばちゃんにすすめられたのがこの町アベブリー。ストーンヘンジみたいに古代の「石ならび」で有名な町です。ぜーんぜーん期待しないで帰り道だと言うことで寄ってみましたがこれがなかなかグレイトでびっくり。みやげやもストーンヘンジより面白いものがたくさんあった。 遺跡全体もも思ったよりでかいのです。下の写真のような石が円形にならんでいます。一周するとけっこうな距離になります。
また、ここに行く途中にうそくさい地上絵がたくさんあります。(下の写真)ぼくらは馬のやつしか見なかったのですが、ほんとうそくさい。実際のところどうなのか? パチもんなのか本物なのか、だれか教えて下さい。


こんなふうに石が並ぶ。円形といっても実際回らないと意識できない程でかい。かなこちゃんとまさこちゃんとさないち。

うそくさい馬。これはいったいなんなんでしょう?。

【はみだし ★イギリスってなんでもないものを名所にしたり観光地にしたりするのが上手だなあ。

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Thanx for all of cheers and all of kindness. We are realy happy man.

2002 Hayato Setsu and Sanaichi Tashiro