バスの ふろいす 洒落にもならん |
■だい移動 序章 今日は大移動だ。しかも今晩誕生日で30さいになるんです。うーん。 無事国境超えできますように。 さて、桂林からの深夜バスに乗るために、陽朔からミニバスにのって桂林へ。昼下がりまだ暑い中を、荷物を持ってバスターミナルへいく。バスがたくさん。客引きに「なん元?」ときく。12元。別のバスへむかって立ち去ろうとすると値下げ。 いつものことです。 さてバスが到着すると、中国人、一斉に我先にバスへ。少し待って、ああ、席がないので別のバスにしようとする、と、車掌が「はいれ」という。見れば小さなベンチが。一時間はんケツなぼく。まあいいか1時間だし。座る。でもこれで終わらない。さらに客を。バスターミナルから出るまで何度もとまり、ドアをあけ客を勧誘。入って来た客の席はふろのいす(欄外参照)。激烈勧誘。 かくしてやっと満員になった車は桂林をめざす。すごいスピード。 片側一車線のみち、反対車線でおいこすのは序の口、バイクを追いこす軽トラをさらに追いこす「二重三重おいこし」あたりまえ。恐いよお。こんどは自転車のレーンを使って内側から追いこす。「そんなに急いでどうするんだよ。5分程しかちがわないよ。」と隣の湖南人のおやじと話す(した写真)。ぶつかったら確実にふろいすの人は死ぬな。 ていうか俺も死ぬ。一時間弱のジェットコースター10元です。 |
CITS 桂林、陽朔、龍勝でおせわになりました。が、どうでしょう?ぼられたような気が。法律で値段が決まっているツアー(川下りなど)は頼んで大丈夫ですが、それ以外のCITS独自のアレンジものは、よく考えるとかなり
ぼりぼりです。 |
■このバスはいかがなモノかと問いつめたい? 桂林で例のチョウさんのいる旅行代理店、CITSにいく。担当のにいちゃん、ジョーがバスを手配してくれてるはず。 ところで、電車で広州から桂林まで180元。今回はバス、彼が「ダイウー(韓国のメーカ)のスリーピングバスだからちょっと高い」といってた。ピンシャンまで250元(4000えん)だから、さぞかしきれいなバスだろうなとおもってた。 が、ジャーン、まってたのはボロボロのスリーピングバス。 おいおい、これかよ? 一時間おくれで出発。見てたら、みんな払ってる金額、たぶん半額以下。あー、ぼられたか。
このバス、正規の値段ならけっこう楽しめたのになあ。ぼろいけど、よくできちょる。 合理的。 しかしなあ、このバスの中での30歳の誕生日は、いかがなものかと。 その先、柳州についたバスは休憩。何人かの人をおろす。みると天井に積んでる何かをおろしてる。鶏だ。生きてる。網に大量に入っています。 このバスのオーナーは人と一緒にいろんな荷物を運んでる。 |
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■車中で30歳になった。 バスはさらに行く。僕の席の窓、がたがたでうるさい。閉めても風が入ってくるし。やっとうとうとしてきた。とおもったら水の音が。ホースで水をかけてる。バスを洗ってやがる。隙間から水が入って来たのでした。つめてえなあ。もう多少のことでは驚かなくなった。 そしてさらにふて寝をきめこむ。とおもったら「ついたよ」って、朝の4じ。眠い目を擦りながら荷物をおろす。ずいぶん早かったんだなあ。って、そんあわけねえよな。乗り換え。「直行っていったじゃないか。」 ピンシャン行きを頼んだのにバスには「南寧」の文字、変だと思ってたんだ。 もう、沈黙。聞いたらバスは六時半出発だって。二時間まちかよ。 夜も白々とあけてきた。 ピンシャンにむけてバスがやっと走り出した。冷房のきかない車内に、窓から入るぬるい風と汗臭さ足臭さが充満する。一番奥の席にはみかんのハコが。ちょっとママレモンなかおり。 この先さらに辛いとキビシイので、サナいちと「ピンシャンで一泊しようか」なんて話し出す。 国境はいつこえられるんだろうか。 |
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■30代最初のうんこは、ひよこと共に。。。 途中で休憩を挟む。すごくうんこがしたくなって、名前もわからない村の商店の民家でトイレをかりた。 むかし、ばあちゃんちの汲み取り便所を思い出した。 そのばあちゃんちと、にたような雰囲気の納屋に入る。そこがトイレだった。 トイレは納屋と一緒になってて、ひよこがいた。なんびきか、かごにはいってて。 記念すべき30初うんこは、ひよこがピーピーいう横で。 なんとなく温かい気持ちになって、まあ、こんな旅もいいかなと思うことにした。 うんこ後、さらにはしること4時間、田園風景がきれいで、風も気持ちよくて、寝てしまう。 ようやく昼の12時にピンシャンについた。ついたとたん客引き搭乗で登場。 渡りに船だ。一気に国境をこえよう! 国境まで3りんバイクで40元という。今度はプリプリにタタいて20元。(でもこれでも高いはず。)で、国境までのんびり行く。中国最後の乗り物としてはイカす(タイトル写真)。 途中「死守辺境」みたいな看板があちこちに。そのまえを小学生が下校中。笑ってる。 で国境。こんどは換金の客引きが来る。「ベトナムについたらいるかな」と思い、ちょっとかえる。国境は中国人の商店とかあって、緊張感あまりない。鉄砲持ってる人がちょっといた。国境はわりとあっさりこえれた。さよなら中国。 |
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さて、ベトナムの国境検問所は中国の検問所をこえて八百メートルとガイドにあったが、全然もっと近い気がする。すぐついた。どこからベトナムなのか意識する間もなくパスポートコントロールへ。そこはさすが社会主義国、すごいおそい。 なぜか全部の荷物をあけられている中国人が。ぼくらは全くフリーパス。どんなちがいなんだろ。入国手続き書、書くところがわからないのでマゴマゴしてると、検問所の中まで入ってくるイカつい男が。検問所の中なのでまさかとおもったんだけど、やっぱり客引き。空港のパスポートコントロールに客引きがいる、そんなかんじなのよ。すごいなあ。そのおやじに言われるがままに記入して入国。おやじおもむろに自分のクルマに荷物を運ぼうとする。値段を聞くと二人で6ドル。意外に安い、が中国の轍をふんで取りあえずたたく。でも絶対下げない。これが相場なのかなとおもい諦める。 で、ランソンという街まではしること20分ほどかな。 その間の景色に驚く。とても中国の隣とは思えない。まず漢字がないのはあたりまえとしても、家の作り方が違う。なんというか縦長なのね、で、屋根が三角。それに壁の色も黄色とか緑とかとても鮮やか。こんなに違うものかと驚く。 で、ランソン、なぜか待機してるミニバスの前でとまる。他になんにもない。これに乗るしかないんだなあ。とおもい、値段を聞くと20ドル。一瞬「え」と思う。ガイドブックにはタクで400元(6000円)と書いてあったから。でも取りあえず叩きくと、18に。 て言うか、でも他に選択肢ないよな。こんなとこで。 |
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ランソンをでて、うとうとすること三時間、ハノイについたらしい。ほんとにあのハノイかと疑う。何時間かかった?やったー。
で、問題、料金18ドル、高いんだよな。2300円。 あいのりバスの人が乗っておりてくのを見てたら、みんな20000ドンとか50000ドンしか払ってないのね(200えん、500えん) 頭にきて、だまされ続けた腹いせに、降りてから金を渡さない。 十ドルだけ渡してごねる。ごねる。 ハノイのど真ん中で、バイタクのにいちゃんも集まってくる。 でもおばちゃん一向にひかない。十分くらいごねたかな。 もういいやとおもいのこり8ドルはらう。 距離に換算して日本よりは安いからいいや。でも、これがだめなんだよね。日本と比較しちゃいけない。これで日本人はカモられる。わかってるんだけどもう疲れたんだよな。 けっこう粘ったけどなあ。 あとからわかったんだけど、これって妥当な価格だったらしい。ごめんよ。 |
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じつに22時間の国境越え! しゅうりょう! |
気を取り直して一切の勧誘を振り切って自分でホテル探す。途中、欧米人のバックパッカーにホテルのことをたずね、その界隈にいってみると。。。最初に入ったホテル、気にいった!即決。ねだんも12ドル。今までで一番安い。うえに設備も充実。これがお値ごろ感というものだな。
大満足。で汗臭い体にシャワーだ。きもちいいいーい! 風呂上がりにビール。飲んじゃえ! 二つのんで涙が出て来た! いえーい。 |
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そしてひと段楽して、サナイチが誕生日祝いをしようというので街にくりだす。 本で調べたレストランがけっこう遠いので、近所のしゃれたところにした。 ら、ここが大当たり! 後でわかったんだけど、ここも有名、本に載ってた。 たべたのは、スープ一つづつ、サラダ、スパゲティ、メイン2つにワイン二杯ずつ、それにビール二杯と食後のコーヒーとデザート。 これでたったの4500円! すかいらーくか! 量はたっぷり。もう入りませーん。味ですが日本と比較してもすごくおいしいです。きちんとした作り方してた。味の素の味しない。フレンチオニオンスープなんかとくにうまい。 オープンエアのこのレストランで一気に幸せな気分に。 温い風もきもちいい。「こういうことがしたくて旅行にきたんだよなあ。」とほんとに思う。このために苦労があったんだ! 泣くぞ。まじで。 帰りは湖ぞいをのんびり歩いて帰りました。 |
陽朔 | ハノイ |